癒し

動物は癒しの存在として語られることが多いですよね。

なぜ動物は私たちに癒しを与えてくれるのでしょうか?

人と動物との関わりを考えるには、私たちが彼らを家畜として利用するよりもずっと昔までさかのぼらなければならないかもしれません。

つまり、太古の昔、人が原始人として裸同然の暮らしをしていた時代に想いを馳せると、目の前でゆったりと草をはむ草食動物の群れを見るときには、人間もやはり肉食獣の脅威や自然環境の急激な変化を感じることはなく、安心していられたのではないでしょうか。
逆に、このような捕食される側の動物の群れが突然そわそわして辺りを気にし始めたり、落ち着きをなくしてその場からいなくなってしまったら、人もまた心がざわめき、何らかの心の準備をしなければならない状態になるのではないでしょうか。
一説には、このようないわば「原始の血」とでもいうべきものが、癒しや不安の気持ちにつながっているのではないか、と言われています。

ところで、私の職場は動物病院です。

先日、飼い主さんが旅行に行かれるということで、長らく猫ちゃんを預かりました。
猫は環境の変化を嫌う動物なので、よほどフレンドリーな子でない限り、べたべたとなでまわしたりはしないのですが、この子は特別他人を寄せ付けない子でした。
必要以上に触らない、とはいっても、トイレの交換、ケージのお掃除、もちろん食事の管理はしなければならないのですが、簡単にはさせてくれない・・・
とりあえず革の手袋で手先を防御して、タオルやシーツを交換したり猫ちゃんを移動させるのですが、毎回鋭い牙と爪で決死の攻撃にあいました。
理想的にはこういうときも平常心で、テキパキ、サッサと終わらせるのが双方にとってベストなのでしょうが、私にはこれがとても難しい。
毎度毎度、心臓バクバクです。
これは当然相手にも伝わり、お互い余計な緊張を招きます。
とうとう、最後まで仲良くなれず、飼い主さんのお迎えでほっと安心、その後どっと疲れました。
慣れない場所で、よく知らない人にお世話されるのは猫ちゃんにとっても相当のストレスだったと思いますが、それを肌で感じる私にとってもやはり、すぐには心臓のバクバクがおさまらない、相当のストレスでした。

そして思うのです。

動物と一緒に暮らそうと決めたならば、心身ともに彼らに無用なストレスを与えないように心を砕かねばならないな、と。
育児家庭ではなおさらのことと思います。
それなりの環境は整えて食事を与えてはいるけれど、動物は不快感や過度の緊張、苦しみを感じている・・・
子どもはなんとなくそれをキャッチしているけど、大人は全く気付いていない。
せっかく子どもの情操教育にと動物を家に招き入れても、これではかえって逆効果ですね。
同じことは学校飼育動物や動物園にも言えることだと思います。

動物のことも子どものことも勉強中の身ではありますが、感じたことを書いていけたらいいな、と思います。
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by hasamisa | 2010-02-07 00:00
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